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内分泌ホルモン治療

産婦人科でいうホルモン治療とは、卵巣からのホルモンバランスの乱れによって起こるいろいろな病気を、主に女性ホルモン剤を使用することで治療することを言います。
女性の一生において卵巣の働きは、月経の開始から性成熟期を経て更年期、閉経期と順次変化していきます。ホルモン異常によって、それぞれの時期に、種々の症状や疾患が起こります。一口にホルモン異常といっても、さまざまな原因が考えられますので、正確な診断と適切なホルモン剤の使用が重要となってきます。

ホルモン異常と関係した症状

無月経

18歳になっても月経が起こらない場合を「原発性無月経」といいます。もともとの月経周期が不規則となって月経が来なくなった場合を「続発性無月経」といいます。
先天的なものか、視床下部性か、下垂体性か、卵巣性か、または子宮性か、などを診察やホルモン検査で診断をし、それぞれに応じて、排卵誘発剤の内服や注射を行います。赤ちゃんを希望していない時には、エストロゲン、プロゲステロンを投与し、月経を起こします。

月経周期・月経期間の異常

月に2回きたり、37日以上来ないと月経不順です。月経周期が45日以上と長いものは「希発月経」といい、25日未満を「頻発月経」といいます。排卵が起こっているかどうか確認し、排卵誘発剤やエストロゲン、プロゲステロン内服、注射治療を行い、周期の正常化を図ります。

月経量の異常

月経の量が多くて、潜血塊(血のかたまり)が出たり、貧血になる場合は「過多月経」、茶色~黒色で少量(おりもの程度)の出血しかない場合は「過少月経」といい、両方とも異常です。
過多月経には、子宮筋腫、子宮腺筋症、内膜ポリープなどの器質的疾患に伴うもの、血液異常、甲状腺機能亢進症などの全身疾患に伴うもの、自律神経失調症などの機能的原因があります。機能性のものでは、ピルを投与し、子宮内腔の異常増殖を抑制し、月経量を減少させます。
過少月経では、子宮内腔の癒着(アッシャーマン症候群)や子宮発育不全に伴うものか調べる必要があります。また無排卵や黄体機能不全による場合もあります。

月経以外の出血

月経や排卵期以外にある性器出血は異常です。子宮筋腫や子宮がんなどの器質的疾患が原因のこともありますが、ホルモンバランスのくずれによることもあります。

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年齢とホルモン異常

思春期から20歳代の女性には、無月経、月経周期の異常などがよく見られます。ダイエットやストレスによる無月経もよく見られます。
性成熟期の女性には、排卵異常による月経周期の異常や不妊症が問題となります。またホルモンバランスの乱れから来る不正出血や月経不順もよく見られます。
更年期の女性には、卵巣機能低下に伴なう更年期障害が最も問題となります。